夜回り先生 水谷 修
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Osamu Mizutani Official BLOG

謝る勇気

今回は、昔の話を書きます。

もう十年以上前のことです。私の元に一通のメールが届きました。「夜回り先生、先生の本を読みました。泣きました。先生、ごめんなさい。この本は、万引きしたものです。自分を責めています。苦しいです」哀しいメールでした。私はすぐに、「水谷です。本屋さんに謝りに行きなさい。水谷から言われたといって。そして、そこから私に電話をしなさい。私が、そのお金は払います。まずは謝ろう」そうメールを打ちました。返事はありませんでした。

その数日後、、彼女からの電話がありました。彼女は、私からのメールを見て悩んだそうです。彼女は、愛知県の有名な私立の進学校の生徒でした。もし、本屋さんに謝りに行って、そして警察に訴えられたら、退学になる。もし親を呼ばれたら、厳しい親なので捨てられる。友だちに知られたら、恥ずかしくてもう生きていけない。悪いことばかりが頭に浮かび、そしてどうして良いかわからなくなったそうです。そのたびに、私の本を何度も読み返したそうです。「

先生、本の中に書いてある先生が亡くした子どもたちが、私を責めるんです。目をつぶると、責めるんです。逃げちゃだめって・・・。逃げたら、一生この罪を背負わなきゃならないって・・・。

私、今日学校帰りにお金と本をもって、本屋さんに行きました。そして、店員の人にすべて話しました。そしたら、店員さん、私のこと叱らずに、「ありがとう。よく来てくれたね。うれしいよ」って言って、お金を払わせてくれました。「これで、もう万引きではないよ。君の本だよ。そうだ、君にこの本をプレゼントしよう」そう言って、先生の別な本をくれました。私、泣きました。うれしくっていっぱい泣きました。先生、行ってよかった。ありがとう、先生」うれしかったです。

人間はとくに子どもは、不完全な存在です。だから失敗をする。過ちも犯します。水谷も今まで、たくさんの失敗や過ちを犯しました。そして、今、多くの子どもたちが、自分の失敗や過ちを、だれに相談することもできず、抱え込み、苦しんでいます。みなさんは、どうですか。

過去は変えることができません。してしまったことは、もうどうしようもありません。だからこそ、今それを解決しておきませんか。失敗や過ちは、きちんと謝り、償わないと、こころに一生傷を残します。罪という傷を。そしてみなさんの明日を汚します。

明日を過去で汚さないように。今、失敗は、謝ろう。過ちは、償おう。「ごめんなさい」の一言を言う勇気を持とう。もし、それで責められたら、とがめられたら、私に連絡をしてください。私が一緒に謝ります。私が一緒に償います。

 

追伸

 

北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんのお父さんが亡くなりました。私は、何度か、お手伝いをしたことがあります。めぐみさんと会うことができないまま亡くなりました。無念だったと思います。

めぐみさんのこと、多くの日本人は、忘れていません。めぐみさんが戻るその日まで、私たちは、活動していきます。語り続けていきます。

ご冥福をお祈りいたします。