夜回り先生 水谷 修
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Osamu Mizutani Official BLOG

良い教師とは

私の元には、たくさんの教員を目指す若者たちから質問が来ます。その多くは、どうしたら良い教員になれますかという問です。私は、必ずこう答えます。良い教員になりたかったら、子どもたちから学ぶことです。子どもたちの求めている教員となることが、良い教員になることです。

またもう一つ、「ごめんね」を言えない教員になったら、教職を去ることです。どんな素晴らしい教員でも、たくさんの間違いは犯します。その時々にきちんと謝ることのできない教員は、子どもたちを傷つける教員です。そんな教員には成らないでくださいと。

私は、「夜回り先生」に成る前は、もう30年前の月日が流れましたが、、横浜市のなかなか有名な受験校で社会科の教員をしていました。その頃は、それなりに受験教育に取り組み、それなりに有名な教員でした。でも、一人の夜間定時制高校に勤める友人との喧嘩で、私は、夜間定時制高校に異動しました。

彼は、私にこう言いました。「水谷、お前はいいさ。優秀な生徒相手に、それはいい授業ができるだろう。でも、俺は・・・。何のために高校に来ているのかわからない、学ぼうともしない生徒相手に何ができる」私は、叱りました。「それは、私たち、大人がそうしてしまったんだ。どんな子が、生まれたときに、親を泣かせよう悪さをしよう、誰かを虐めてやろう、人のものを取ってやれ、人を傷つけてやれ、人を殺してやれ、からだを売ってやれ、薬物を使ってやれと考えて生まれてくる?そんな子はいないだろう。どんな子も、一生懸命立とう、目を開けようとしながら、お父さん、お母さん、大人たち、幸せになりたい。幸せにしてねって、真っ白なこころで目を輝かせて生まれてくるんじゃないかい。だれが、そんな子どもたちを腐らせたんだい。私たち大人だろう。そんな子どもたちを生き返らすのが、私たち教員の仕事じゃないかい」彼は、言いました。「やってもいないお前に、言われたくないね」この一言で、私の人生は変わりました。私は、夜間定時制高校に、次の春異動しました。

夜間定時制高校の子どもたちは、私の最高の先生であり、生徒でした。私にとって教員として、一番大切だったことは、子どもたちを笑顔にすることでした。また、直接関わる子どもたちが、必要とする求める教員となることでした。成功ばかりしていたわけではありません。生徒を傷つけてしまったこともたくさんあります。そのたびに、子どもたちに「ごめんね」を言い続けてきました。「ごめんね」の数だけ、こころがきれいになり、多くの仲間を手に入れました。「ごめんね」、私の最も好きなことばの一つです。