2020.01.05
旅に出よう
私は、ずっと講演で日本中を走り回っています。昨秋は、気温-5度の函館から、気温28度の石垣島に、さすがにきつかったです。でも、旅は、いいものです。何のしがらみもない、見ず知らずの人たちとの数多くの出会いが、人の素晴らしさを教えてくれますし、その土地土地の景色や食べ物が、私を癒やしてくれます。
そういえば、私の青春時代、つらいとき、悩んだときは、多くの青年は、家や学校から離れ、旅をしました。私は、高校時代、高校で、つきあっていた彼女から、一通の手紙を手渡されました。そこには、一言「さよなら」ということばが。私は、すぐに高校を飛び出し、そして湘南の海岸に。そして、日が暮れるまで、砂浜で海と空を眺めていました。夕日が、海の向こうで沈むころ、失恋で傷ついた私のこころは、少し元気になっていました。
私の友人は、大切な仲間を自死によって失った哀しみの中で、高校に休学届をだし、親の反対も押し切り、日本中、アルバイトをしながら旅しました。数ヶ月後に戻ってきた彼は、別人のように輝いていました。
みなさん、でも、今多くの子どもたち、若者たちは、哀しいとき、つらいとき、家の中に引きこもってしまいます。そして、昼夜逆転の生活。暗い、寂しい夜に染められて、さらに苦しんでいきます。私のもとには、このような子どもたちからの相談が、途切れることがありません。ここに、救いはありません。君たちを苦しめているのは、今の生活です。家庭、学校、地域、そこに苦しみの原因があるはずです。その苦しみの原因のなかに居続けても、何の解決も、明日も来ません。
たしかに逃げることは大切です。私も、多くのいじめや虐待で苦しむ子どもたちに、「逃げよう」と、アドバイスしてきました。でも、家に、部屋に閉じこもることは、逃げることになっているのでしょうか。むしろ、苦しみの中心に居続けているだけではないでしょうか。
私は、中学の時、先生たちからの暴力で、学校に行くことができなくなりました。でも、毎朝、お弁当を持って、図書館や緑豊かな公園で、勉強や読書をしていました。あのとき、もしも、家に閉じこもっていたらと考えると、身震いします。
みなさん、お願いです。つらいとき、哀しいとき、旅に出よう。そして、自分を苦しめた社会とは違う社会と触れあおう。
