夜回り先生 水谷 修
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Osamu Mizutani Official BLOG

禅と呼吸法

みなさん、みなさんは、呼吸していますか。多分多くの人は、私のことを笑うでしょう。「先生、呼吸しているに決まってる。だって息しなきゃ死んでしまう」と言うでしょう。その通りです。みなさんは、生きている限り常に呼吸し続けています。寝ているときも、どんな時も。認めます。でも、こう聞いたらどうですか。みなさんは、意識して呼吸していますか。多くの人は、「そんなこと、していない」と答えるでしょう。呼吸をしなければ、死んでしまうのに、そんなことは、からだが、勝手にやってくれるからと、あまりにも呼吸を粗末にしています。哀しいことに。

 

私は、若いころから、ずっと座禅をしてきました。臨済宗という禅宗の、多くの僧侶から、禅を学んできました。禅の目的は、自分の本質、本当のあり方、そして、人間存在の本質、本当のあり方を求めることにあります。そのための、禅の基本は、「止観無我」です。この「観」は深い意味があります。「感じる、思う、考える」などすべての意識活動を意味します。みなさん、人は、感じるから、思うから、考えるから、苦しみ悩みます。それを止め、そして、自分の存在、すなわち「我」を捨てる。そこから、自然の中で宇宙の中で、生かされている自己の存在と一体になる。ここに禅の第一歩があります。

 

みなさん、何か、禅をしてみたくなりませんか。この禅をするに当たって、最も大切なことの一つに、呼吸法があります。口を薄く開き、ゆっくりと肺の中のすべての空気をはき出し、そして、ゆっくりと肺いっぱいに、空気を吸い込む。これを、できだけゆっくりと繰り返します。みなさん、今やってみてください。禅を組まなくてもいいんです。その場で、できるだけ楽な格好で。どうですか、こころが落ち着いてきませんか。みなさん、実は、私たちのこころやからだと呼吸は深い関係があります。緊張したり、恐怖を感じると、呼吸は、浅く速くなります。体に力をみなぎらせようとすれば、呼吸を止めなくてはなりません。その反対に、幸せだったり落ち着くと、ゆっくりと深いものになります。呼吸は、私たちのこころやからだの健康にとって、とても大切なものなのです。

 

みなさん、一日の中で、自分から意識して呼吸する時間を作りませんか。緊張したとき、つらいときは、ゆっくりと深く呼吸する。自然の中で美しいものに触れたときは、肺がはち切れそうになるまで深呼吸を。力を必要とするときは、呼吸を止める。これだけで、みなさんのからだやこころが生き返ります。また、みなさん、お願いです。一日の中で、十五分でいい、何もしないで、また何も考えず、呼吸を整え座ってみませんか。