2025.11.26
格差社会の拡大
この二ヶ月、全国各地を講演で回っています。そして、多くのこどもたちと、またこどもたちを支援している活動を行っている人たちと出会いました。そして、貧困に苦しむこどもたちが急増していることにこころを痛めています。
1991年にバブル経済が崩壊してからの「暗黒の十年」、戦後最大の不況が日本に訪れました。多くの高校生や大学生が、その不況下で正規の就職に就くことができず、何とかアルバイトや非正規雇用で生きていくしかない状況となりました。その人たちが、五十代、四十代を迎え、その不安定な職すら年齢の壁で失い、年老いた親に支えてもらわなくては、生きていけなくなっています。それが「8050、7040問題」です。少なくない哀しい事件が起きています。早急に政府や自治体による対策が練られなければならないのですが、いまだ不十分です。
また、2002年以降の日本経済の復興は、企業中心であり、その企業のために雇用形態を、それまでの終身雇用から、短期、あるいは派遣などの多様な形態で企業が必要な労働力を必要なときに確保できるようにしました。小泉政権下です。これによって企業は、効率的な労働配置ができるようになり、多額の収益を得ることができました。また、それまでは、労働者の雇用に関しては、国が行ってきたのですが、民間ができるようにしました。その結果、多くの若者たちが、不安定な雇用状態に追い込まれ、また、人材派遣が民間による営利事業となり、多くの労働者が特に若者が、本来手にするはずの収入の一部を、それらの企業にむしり取られることとなりました。
また、ITの発達により、実貨幣により経済が、クレジットカードや電子マネーへと移行してきています。これらには、大手の金融企業が関わっており、当然数%の手数料が発生しています。その手数料自体は、当然収益を得た企業や商店、スーパーや飲食店が支払っていますが、その一部また全部は、販売価格へ転嫁により消費者の負担となっています。これも、消費税と同じように消費者、特に貧しい家庭にとって重い負担となります。
このような経済状況の中で、戦後私たちのこの国を維持してきた分厚い中流階級が、下部から崩壊していっています。つまり貧困家庭が急増しています。三度の温かい食事を食べることのできない家族、国からの支援を受けなくては、義務教育における給食費や修学旅行費を払うことのできない家族が全国各地で増えてきています。
私は、この二十年、公明党や自民党のこころある政治家たちと、この問題に取り組んできました。公明党の仲間たちを中心として、数多くの支援策を具体化してきました。しかし、それも限界を迎えてきています。
この国は、この二十年繰り返してきた資本主義の一番の弱点である「弱肉強食」を続けていくつもりなのでしょうか。弱いのは、努力が足りないか、弱いのは能力が足りないから、そのように考える政治家や国民が増えてきています。本当にそうでしょうか。私は、声を出して言いたい。それは違うと。弱いのは、強い人たちに、奪われているから、能力を手にする教育すら満足に受けることができなく追い込まれているからではないでしょうか。
この国を「福祉国家」にしたい。そう考える人は今や少数となっています。そのしわ寄せが、貧しい人たちや高齢者に来ています。早急に何とかしないと。
もう一度、仲間たちの力を借りながら動いていきます。
