2025.03.20
子どもたちへ—No.27
子どもたち、人間は、自分の生きてきた経験の中から、ものを考えていきます。私たちは、知らないことを話すことはできません。
また、私たち人間は、どうしても過去の経験に染められてものを考えてしまいます。特に幼いころの厳しい体験や哀しい思い出は、その人のこころに一生にわたる深い傷や恐怖を刻み込みます。これを、トラウマといいます。
小さい頃に、犬にかまれた経験を持つ子どもが、一生犬に対して恐怖感や嫌悪感を抱いてしまうということがあります。犬を見てしまうと、からだがすくんでしまったり、恐怖に震えてしまう。本当は、ほとんどの犬は、決して人をかむわけでも襲うわけでもないのに、一度の経験が、犬に対する間違った先入観を作ってしまいます。
これと同様に、幼いころに、親から虐待を受け続けた子どもは、こころを萎縮させ人間不信になってしまうケースが多いと言われていますし、またその反対に暴力的になり、非行・犯罪へと向かってしまうケースも多いと言われています。私の元にも、このような問題を抱えた多くの子どもたちから相談のメールが来ます。
子どもたち、この先入観というのは、恐ろしいものです。たった一度の嫌なあるいは恐ろしい体験で、自分の一生を決めてしまうことになります。
子どもたち、この先入観を一度捨ててみませんか。過去の経験からの知識をすべて捨てて、そして新たに色々なことに挑戦し、世界を拓いてみませんか。子どもたち、君たちの中には、さまざまな先入観があると思います。先生から嫌な思いをされた人は、学校や先生に対する憎しみや恐怖が、過去にいじめにあった人には、他の人と触れあい、共に生きる事への恐怖が。つきあっている人に裏切られた人には、男性不信や女性不信が・・・。それらの過去から引きずっているすべてを捨ててみませんか。
そして、こころを白紙にして、もう一度、親や先生、仲間や大人たちを信じて、共に語り、共に助け合い、共に生きてみませんか。
子どもたち、過去の一度や二度の経験で、こころを閉ざしてしまうことは、君たちの明日を閉ざすことです。確かに過去は消せません。やり直しもできません。でも、捨て去ることはできます。
そして、今をスタートとして、新しい明日を作ることはできます。まずは、明日散歩をしてみましょう。そして、咲き誇るできるだけたくさんの花を見ましょう。そして、そっと花弁に触れ、においを嗅いでみましょう。それから、空を眺めましょう。君たちのこころ、きっときっと軽くなります。そして、そこから一歩二歩ステップを。君の新しいいまの始まりです。過去なんてどうでもいい。生き直しましょう。
