夜回り先生 水谷 修
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Osamu Mizutani Official BLOG

子どもたちへ No.2

   子どもたち、青空に星を見たことありますか。私は、何度もあります。君たちが、夜の空に見る満天の星の輝きは、実は、昼間も私たちの頭上でその輝きを私たちに向けてずっと発し続けています。でも、太陽の光が強すぎて、その強さに勝てず、そっと青空の中に沈み込んでいるだけなんです。気づいていましたか。

 

同じように、子どもたち、君たちを、いつも無数の優しさや、思いやりが、君たちを包んでいます。でも、君たちは、目の前に現れる、嫌なことや哀しいことに気を取られ、そして、苦しみ悩み、君たちに向けられた優しさや思いやりから目をそらしてしまっています。そのことに気づいていますか。

 

 子どもたち、私たち人間はとってみ不完全な存在です。たとえば、ものを見るとき、視野にあるすべてを同時にきちんと見ることはできません。何か一つのものに視線を向けると、その周辺はぼけて見えなくなってしまいます。試してごらんなさい。だから、私たちは、常に視線を右に左に、また上下に動かし、回り全体をきちんと見ています。これは、ものを考えることにも同じようにいえます。

 

あることを考え、悩みはじめると、他のことが考えられなくなります。その悩みや苦しみに、こころや頭のすべてを捕らえられてしまいます。そしてさらに自分を追い込んでしまいます。多くの大人は、それまでの人生の経験から、それをきちんと切り替えることができます。何かを見ても、まずはそれを見つめ、でも疑い、そして回りを見回し、そして確認する。そして、過去の経験と照らし合わせ、自分なりに納得する。

 

 子どもたち、君たちには、さまざまな経験が少なすぎます。だからこそ、だれかが体調が悪く君の話を聞かないと、自分はきっと嫌われたと哀しみにつぶれ、先生が、忙しさの中で、君にきちんと対応しないと、自分は駄目な子だと自分を責めます。本当は、子どもたち、君たちに罪はありません。大人たちが、回りが、君たちが、ものすごく繊細で弱い存在であることをきちんとわかり、君たちを大切にしなくてはならないんです。でも、残念ながら、親や先生、大人たちには、今その余裕がありません。大人たちも、今苦しんでいます。

 

 子どもたち、つらいときは逃げていいんです。家で親たちがいらいらしていたら、そっと部屋にこもっていいんです。学校で嫌なことがあったら、行かなくてもいいんです。でも、こころは閉ざさないでください。泣いていい、叫んでいい、そのつらさをきちんと回りに伝えてください。できるだけたくさんの大人に。必ず救いは来ます。